COLUMNコラム

道産カラマツの家に住む

「道産カラマツの家に住む」ことの意味

住宅の構造用集成材を造る、北見市留辺蕊町の協同組合オホーツクウッドピア。ここでは主に北海道産のカラマツを使い、家の骨組み材として必要な集成材造りを行っています。集成材とは、部分特性に合わせて木をカットし再度組み合わせることで反りや変形を抑え、天然木の1.5倍もの強度、さらには高い耐火・耐震性を持たせた製材です。日本で初めてこれが造られたのは昭和27年。一般住宅に取り入れられるようになったのは今から20年ほど前のことです。

オホーツクウッドピアではその先駆者の技術とノウハウを受け継ぎ、北海道の厳しい風土に育まれた良質のカラマツを使うことで最高品質の構造用集成材を造り続けています。

北海道でカラマツが植えられるようになったのは戦後間もなく。拡大造林の政策に応じ、 人々は苗木を背負い山に分け入って植樹を行いました。

硬くて強いカラマツですが、実は「ねじれやすい」という特徴もあったため、当初の用途は主に炭鉱の坑木のみ。炭鉱の衰退に伴って一時は植樹が廃れたものの、集成材技術の発達によりねじれ問題は解消。再びカラマツの強さ、色合いの美しさが見直されることとなりました。

そして植林が再開されたのが、今から約40~50年前のことだったのです。そのカラマツたちはまさに今が主伐期。「主伐期を過ぎた木を伐らずにおくと、やがて芯が死んで、二酸化炭素の消費者から生産者へと転じます」。そう話すのはオホーツクウッドピア業務部長の塚谷重之さんです。

「資源の少ない日本において、数少ない貴重な循環型資源。それがカラマツです。先人たちが苦労して植樹した大切なカラマツをムダにしてはならないと願っています。道産の木を伐って、新たな植樹によって循環を生むことは非常に重要なのです。海外産木材に比べて多少割高となることは否めませんが、当然、輸入材にまつわる『輸送時のCO₂発生』も抑えられます。道産カラマツの家に住むということは、それだけで北海道の森林を守り、地球温暖化を防ぐ一翼を担うことになるわけです。我々が造る道産カラマツの集成材に対し、真っ先に『うちで使いたい』と手を挙げてくれたのがミライエホームさん。その心意気に感謝するとともに、これからも最高の製材を提供していきたいと思っています」。


インタビュー協力
協同組合オホーツクウッドピア
業務部長 塚谷重之さん

 

 


協同組合オホーツクウッドピア
北見市留辺蘂町旭東11番地
TEL0157-2323