GALLERY実例紹介

狭小地に立つ広い家

Sさん宅 夫婦30代

マンション購入を検討するも、理想を叶えるには戸建てが適していると考えたSさんご夫妻。参考のために訪れた住宅展示場でミライエホームに出会いました。車を持たず、都心で働くSさんご夫妻にとって土地探しで重視したのが利便性。「私たちの希望は二の次で大量の土地のリストを渡してきた他社と、ピンポイントで提案してくれたミライエホーム。その差は歴然でした」とSさんご夫妻は話します。

ミライエホームが提案した土地は、駅から徒歩3分の住宅街で、27.9坪の狭小地。「土地の狭さに難色を示す他社とは異なり、ミライエホームはその場で社長が設計図を書いてくれました」と奥さん。フリーハンドで書かれたそのプランは1階に主寝室と水回り、2階はキッチンを中心にしたLDKで、「料理好きの私たちにとって理想的なプラン。BBQを楽しむバルコニーもあり、暮らしのイメージが一気に膨らみました」とその設計力に感激。修正は細かなものにとどめ、ほとんど最初のプランのまま家づくりは進みました。

27.9坪の狭小地に完成した新居は延べ床面積30.7坪。抜けのある東側に大きく開き、隣家が密接する西側の開口を絞る窓計画や、天井勾配の開放感など、内部は数字で見るコンパクトさを一切感じさせない豊かで広々とした空間。「歯磨きをどこでするか、帰宅時にまず何をするかなど、私たちの暮らしの習慣を織り込んでくれたので、動作もスムーズです」と奥さん。敷地を読み解き、暮らしに踏み込んだ最適解に「帰宅するたび、休日を迎えるたび、いつも夫婦で良い家だねと喜んでいます」と大満足のSさんご夫妻でした。

ダイニングは奥さんこだわりのイタリアのトップブランド「FLOS」の照明がアクセントに。傾斜天井に対応していない照明だったので、現場で調整して設置した。階段吹き抜けは黒のPSが暖房と手すりを兼ねている
ミライエホームによる旧居訪問で荷物が少ないことがわかり、収納は最低限に。背面のカウンターは手前をリモートワーク時のデスクとして活用している
夫婦二人で作業をしていても余裕のある広々としたキッチン
キッチンを中心にパントリーを介して回遊できる2階。床の一部を吹き抜けにすることで、床面積を減らしてコストをコントロール。さらに空気の流れも促している
LDK横のフリースペースは、将来子どもが2人生まれた場合を想定し、仕切りを設けて二つの個室を作れるようになっている
住宅街の中でBBQを存分に楽しめる2階のバルコニー。壁やルーバーで周囲の視線を遮っている
トイレはヘリンボーンの床と間接照明で上質な雰囲気に
1Fのウォークインクローゼット。ランドリールームとの動線も短く、洗濯の一連の動作もスムーズで共働きのSさんご夫妻の日常を快適にアシストしてくれる
広々とした洗面台。左手にはランドリースペースと浴室が続く
表しの柱で緩やかに仕切る広々とした造作洗面台は二人同時に身支度をしても余裕たっぷり。既存の白い排水パイプはインテリアコーディネーターのアドバイスでシルバーに変更。ドライヤーや電動歯ブラシに使うコンセントは鏡の側面に設置して美観も確保

FROM DESIGNER設計者より

日本の建築は910㎜を基本寸法として成り立っています。建築計画の多くは、その半分の455㎜を最低寸法として、平面構成要素を配置しています。私たちは、910㎜の8分の1の「113.75㎜」まで使いこなしています。

狭小地であれば、なおさら寸法に神経を使います。例えば、ベッドが置かれる部屋のベッドの長辺方向の部屋寸法は「2957.5㎜」とすることで、ベッドの足元部分に、通常の2730㎜より220㎜ほど余裕が生まれて、カニ歩きしないですみます。逆に、洗面室の奥行方向の寸法は通常であれば1820㎜でつくるところ、1592.5㎜でつくり、その差の227.5㎜を収納に振り分けたりしています。これが小さな家でも広く使える決め手の一つです。

更には、家の中を端から端まで見通せる場所をつくり、尚且つ突き当たりを開口部にして視線を抜かすこと。そしてそして、大きな家でも滅多にできない、小さくても広く見える最大の決め手が、自分の家から自分の家が見える贅沢を感じられること!です。秘密をばらしてしまいました。

1階主寝室はベッドを置かない想定で床レベルを上げている。洗面台で歯磨きをする奥さんに対して、ご主人は寝室で歯磨きをするタイプのため、玄関ホールを介して洗面台がある位置関係は最適なプラン
玄関ホールの突き当たりの縦長の窓は、隣家の視線に配慮してすりガラスを採用
広い玄関土間はご主人が趣味のスノーボードの手入れをするスペースとしても活用。正面の縦長の窓が奥行き感を演出し、玄関のステップも視覚的な広がりをもたらしている
スケルトン階段から降りてくる光と地窓で明るい広々とした玄関。大容量のシューズクロークは手前に靴、奥にはアウターを収納しているので、出勤時や帰宅時にコート類を室内に持ち込まない
将来的に車を駐車できるようにカーポートも設置。現在は大人数でBBQを楽しむ場所として活用中
白いガルバに木製ルーバーと片流れ屋根がアクセントをもたらす洗練された佇まい