GALLERY実例紹介

傾斜地を楽しむスキップフロアの家

Tさん宅・夫40代、妻30代、子ども3人

3人の息子さんと共ににぎやかな毎日を送るTさんご一家。子どもたちの成長に伴いマンション暮らしに手狭さを感じ、家づくりを決めました。学区が変更にならないようエリアを絞って見つけた土地は閑静な住宅街の一角で、道路に面した傾斜地。依頼先はハウスメーカー2社と、Tさんが住宅展示場のモデルハウスに一目ぼれしたというミライエホームで検討することになりました。

「造成工事で平らにすることが大前提だった他社に対して、高低差を生かした提案をしてくれたのはミライエホームだけでした」と奥さん。造成工事をせずにコストを抑えつつ、敷地の高低差をスキップフロアでリズミカルにつなぐ計画に魅力を感じ、ミライエホームでの家づくりを決めました。

Tさんご一家が新居で叶えたかったことは、子どもやその友人たちがバスケットを楽しむ空間をつくること。新居はバスケットゴールを備えた広いテラスを囲むL字型の住まいです。玄関からスキップを介して続くのは、広い多目的空間。日中は子どもたちがゲームを楽しんだり、テラスと自由に行き来する場所として活躍し、夜はTさんご夫妻のプライベートジムとして機能します。2階はLDKとスキップでつながる子どもたちの個室群で構成。「我が家は放課後に子どもたちが集まる家。リビングで自分の時間を楽しむ私と、子どもたちに互いの存在を感じながらも適度な距離を確保してくれます」と奥さんも大満足です。敷地条件を逆手に取ったスキップフロアの住まいは、仕切りを設けなくても、床レベルの変化でシーンをスイッチし、人の居場所もゆるやかにゾーニングする心地の良い暮らしを実現しました。

3人の子ども部屋はスキップフロアの先に配置
突き当たりに水まわりを集約している
ダイニング・キッチンは縦張りのブルーのタイルがアクセントを与えている
旧居訪問で比較的物が少ないことが分かったTさん宅。キッチンの背面収納は半分にとどめ、窓の先の緑を眺めながら食事やお茶を楽しむカウンターに。奥は水まわりと最短距離で結ばれたファミリークローゼットやパントリーなどのバックヤードを集約した
建具を設けず、造作の棚や床レベルの変化でフロアをゆるやかにゾーニング
南西に開いた大きな窓が、LDKに心地の良い光をもたらす
2階リビングには、テラスでバスケットを楽しむ子どもたちの様子が確認できる大きな窓を設置
本棚が並ぶ階段は、上下の移動だけではなくベンチとしても作用
スキップフロアの先はスタディスペース。宿題をしたり、友人たちが漫画を読んだり、子どもたちにとっての大切な居場所のひとつ
窓からバスケットコートが見える子ども部屋

FROM DESIGNER設計者より

この敷地は、道路から奥に向かって1m程上がっていく高低差のある敷地です。私たちは敷地に高低差がある場合、そのまま傾斜を活かした設計をすることを心がけています。力技で平らに造成するとか、お金のかかる割には見栄えが悪い土留め工事などは、短絡的過ぎて工夫が足りないと思ってしまうからです。

傾斜を活かす設計方法の一つがスキップフロアによる構成で、階高の半分くらいのレベル差で領域を繋いでいくことによって、空間の連続性と区分とが心地よく成立させられます。外部空間のレベル差も、往来からの視線を遮る役目を果たし、プライバシー性の高いアクティブな庭が出来ました。

スキップフロアの見本のような良い家になったと思います。ありがとうございました。

寝室のファミリークローゼットはダウンフロアになっている。こもり感があるこの場所は奥さんのお気に入り
玄関ホールからスキップを介して続くのは多目的スペース。奥の壁は一面を鏡張りにしたジム仕様
1階は多目的スペースと寝室で構成。スケルトン階段を上った先がLDKになっている
玄関は大容量のシューズクローゼットを完備。折り重なるような壁が目を引く